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2016年12月14日 (水)

奈良・京都旅行-7(瓢亭)

11月1日(火)午後5時30分すぎに地下鉄を乗り継いで瓢亭へ向かった。
烏丸線烏丸御池で東西線に乗換え、蹴上で下車。ウェスティン都ホテルがあるT字路を直進し、南禅寺前の交差点で左折して狭い路地へ入る。
すでに日没後なのでやっと6時を回ったばかりだが暗い中を歩いて行く。道の右側は無鄰庵で、かつて明治の元勲山形有朋の別邸だった所だが、現在は京都市の所有になり庭園が一般公開されているそうだ。
程なく無鄰庵が尽き、その隣が瓢亭だ。この道の西に南禅寺の総門があるようで、瓢亭はそもそも江戸期に南禅寺参詣者の茶店として創業され、400年の歴史を今に刻んでいる由(瓢亭ホームページによる)。

下は瓢亭の入口。

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中は平屋が何棟か寄り合った造りで、屋根付きの渡り廊下で連絡され、狭い中庭を横に見ながらその中の一棟に案内された。個室だが、隣との壁が薄く話し声が感じられた。6畳位だろうか、大きなテーブルでスペースに余裕がない上、天井も低く、部屋に入ると心理的に圧迫感を感じた。2方向に障子があり、庭を見れるが暗いので様子はよくわからない。

下は部屋にあった掛け軸。「秋葉有佳色」と読める。

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丁度一年前の今頃(12月)読んでいた谷崎潤一郎「蓼喰う虫」の最終章で、斯波要の岳父が要の妻美佐子を言い含めるために連れて行こうとする先がこの瓢亭だ。

今回瓢亭を選んだのは、谷崎の影響も多少はあるが以前から名前は知っていて、一度行ってみたかったから。
坂本葵「食魔谷崎潤一郎」巻末の付録にも出て来る。ちなみにこの付録に出てくる最初の店は「たん熊北店」2015年11月16日 (月)。こちらは偶々昨年行ったが、読むまで谷崎ゆかりの店だとは知らなかった。
瓢亭とは関係ないが谷崎関連で云うと、今夏読んだ谷崎潤一郎全集第21巻2016年7月27日 (水)の口絵は谷崎、志賀直哉等が熱海「重箱」で会食している写真だ。「重箱」は江戸期創業の現在赤坂にある鰻料理の老舗だが、当時熱海で疎開営業していた頃のもので、印象に残っている。

はじめに女将らしき女性が来て挨拶の後、担当の若い仲居さんが料理を運んで来た。

1.先付 胡瓜、柿の胡麻和えに細かくした胡桃
2.お造り 鯛(厚い切り身5枚を大葉に乗せ)、山葵、海苔、黄菊花(酢味)、濃い口醤油とトマト醤油

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箸が濡れていたので妻が仲居さんへ聞いてみると、料理が付かない為の処置とのこと。初めての経験だ。ただ濡らし方が過大ではないかということと、持つ処まで濡らす必要はないのではという二点を疑問に思った。

3.椀(朱漆。蓋に鳥獣戯画のウサギと蛙) 白味噌、利休麩(写真に見える。歯応えある。)、栗

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4.八寸
・土佐次郎(鶏)の半熟玉子、手鞠寿司(海老、鯛(下に山椒の葉))、醤油漬け(いくら、甘海老)、きすのうるか焼き(*)、かごに栗煮、銀杏・むかごの松葉刺し、形取り(銀杏、もみじ、紅葉をサツマイモで揚げている。)

(*)うるか焼きと云うと、鮎の固有語のようだが、たしか出て来たのはきすだった筈。仲居さんは魚の内臓を塗ってある(この場合はきす?)と言っていた。
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半熟玉子は瓢亭の名物。また下のように昆布を編み上げたのを揚げて作ったかごは見事!

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4.煮物 蕪煮、上に穴子と菊葉の煮浸し(大変に薄味)

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5.かますの幽安焼 舞茸、酢蓮、カボス

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下のように杉板で包み、焼いている。
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6.吸い物 蟹真丈、京人参、壬生菜、松葉柚子、かつお出汁か?
7.ご飯、香の物(蕪、ちりめんじゃこ、しば漬け)
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お吸い物の器が見事な黒漆。四君子が描かれている(蓋裏に蘭、笹、菊、底に梅)。

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8.水菓子 代白柿、ラ・フランスのコンポート、赤ザクロの実
代白(だいしろ)柿は、奈良西吉野の江戸柿という渋柿を京都風に渋抜きしたものだそうで、しっとりして大変甘味があった。

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9.和菓子 栗きんとん(栗と和三盆)
10.抹茶
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瓢亭と縫い取りのあるナプキン。たっぷりした大きさだった。

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6時30分頃にスタートしたコースが終って、瓢亭を出たのは9時頃だった。
我々が食べたのは最も安いコースだったが、それでも我々にとってはとびきりの値段だった。
正直に言うと、本当にリーズナブルか否かわからない。確かに奥深い味わいの料理の数々ではあったが、我々には価格設定が高すぎるとしか思えなかった。

来た道を戻り、蹴上から地下鉄で京都駅まで戻った。地下鉄の所要時間は30分。9時40分になっていた。
その時の京都タワー。

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