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2017年12月 3日 (日)

「京都・奈良・大阪の旅’17」-6(最終回)

18時35分京都着。地下鉄烏丸線今出川下車。最遠の出口から出てしまったので300m余計歩く羽目になった。
烏丸通り沿いを南下し、京都平安ホテルを目指す。
荷物を持ちながら、暗い中を歩くのは結構つらいものがあった。
途中、金剛能楽堂があり、何か公演があるようだった。
この通り沿いは虎屋一条店(30年以上はここで営業しているはず)もあり、翌日明るい中を歩くと雰囲気がまるで違っていた。

遅いチェックインをして、部屋で気息を整えてから1Fの和食レストラン「帆舟(ほふね)」で「小鼓膳」をいただく。
茶碗蒸し(椎茸、銀杏、三つ葉、百合根、柚子皮)
野菜炊き合わせ(カボチャ、里芋、紅葉麩、野菜入り真丈)
小鼓形の器(上下二つに分かれる)
上側:出汁玉子、鴨肉、サンマ佃煮、白和え(人参、コンニャク、青菜、はじかみ、蓮芋の茎)他
下側:お造り(鮪、鯛、烏賊、大葉、大根のつま)
天ぷら(海老、茄子、シシトウ)
鰆幽庵焼き
ご飯、赤だし味噌汁(ナメコ、丸麩)、香の物(胡瓜他)
柚子シャーベット

低廉な価格で、内容もリーズナブルだった。
また、お茶は茶托が出て来なかった。
最後の夜なので瓶ビール(アサヒスーパードライ中)を注文した。ここまで無事に来られたとの思いで飲むビールの味は格別だった。

明けて11月2日(木)、最終日の朝が来た。カーテン越しでも陽光の強さが感じられる。
最後まで天候に恵まれた旅となった。
チェックアウトまでの少ない時間だが、意を決して一人、周辺散策に出かけた。
先ずホテルの庭園を見る。事前に届いていたパンフレット(庭園散策マップ)は、丁寧な作りで期待が大きかっただけに、実際目にしたら比較的平凡かつ規模も小じんまりしていて、がっかりとまではいかないにしても、肩すかしを食ったような気持ちになった。

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ただパンフレット裏面の記述は興味深く、敷地の変遷は平安時代までさかのぼり、現在の庭園は大正11年小川治兵衛により改造されたものだとのこと。この人の作庭の実績は、桂離宮、修学院離宮の修築、平安神宮神苑、山県有朋「無鄰庵(むりんあん)」(*)、南禅寺(*)他、名だたる場所は全て手がけているというすごさ!

*:昨年行った瓢亭は、無鄰庵の隣の料亭。南禅寺参詣者の茶店だったそうで、面している道は東西へ走り、南禅寺へ向かっている。(→'16.12/14

烏丸通りを南へ下(さが)って行くと、すぐ蛤御門が見えてくる。

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幕末の「蛤御門の変」の名の由来となる場所だ。目を正面へ戻すと護王神社が見えてきた。その角を曲がって下長者通りへ入る。しばらく歩くと「茶の間」というお店があった。
扉を開けるとコーヒーの香り。結構広めで、先客が其処此処のテーブルを占めており、空いていた奥の席に着いた。間髪を置かず老夫婦が入ってきて、タイミング良く席を立ったお客のテーブルへ入れ替わりに着いて、「モーニング」とこれも即座に注文の声を上げた。
自分もそれにつられるようにモーニングをオーダー。

待ちの先客が何組かあり、新聞は誰かが読んでいて、「週間文春」最新号(11月9日号)を取る。表紙が新品で自分が最初の読者かも。その内京都新聞が空いた。御所の秋の一般公開、護王神社の「亥子祭(いのこさい)」等京都新聞ならではの記事に目が止まる。このすぐ近くに両方あるのもまた格別の気分だ。

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厚めのふっくらしたトーストと野菜サラダ、そしておいしいコーヒーをいただいた。
常連のお客がママさんと交わす会話に他のお客が入って、すごくアットホーム。BGMはメドレーでクラシックが流れていた。1曲だけ覚えていてバッハの「ヴァイオリン協奏曲第2番BWV1042第1楽章」。
短いが、一生の思い出になるかも知れない濃密な一時だった。

次に護王神社へ。御祭神は「和気清麻呂公命」、「和気広虫姫命(わけのひろむしひめのみこと)」。
広虫姫は和気清麻呂の姉君。

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上は拝殿。手前に猪の石像があり、和気清麻呂の故事に因み狛犬の代わりに置かれている。
護王神社のシンボル的存在で、「茶の間」で見た京都新聞の記事、「亥子祭」は丁度昨日執り行われた重要な行事だったわけだ。
御利益は足腰の健康保持、けが・病気の回復で、足・腰の御守りをGET。

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足腰の御守りが他でもあるかどうかはわからないが、自分は初めての経験。

蛤御門から御苑へ入った。

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左の築地塀は京都御所。中程が建礼門。遠く見えるのは大文字山。
こちらも京都新聞の記事によれば、平成の即位の礼で用いられた高御座(たかみくら:天皇の御座)が紫宸殿で公開され、清涼殿では人形による「叙位・除目」という宮中行事の展示がされたようだ。
一般公開は1~5日だった。我々も平成17年に参観した経験があるが、早や12年前のこととなり、時の流れの速さには今更ながら驚かされる。
蛤御門から入ってすぐの案内板によると、御苑は東西700m、南北1,300mのほぼ長方形の敷地に、京都御所、大宮御所、仙洞御所と京都迎賓館と広大な公園その他があり、江戸時代は御所周辺の敷地内に公家屋敷が約200軒あって、公家町が形成されていたそうだ。

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上は平安ホテルの部屋から見た御苑の紅葉と東山の山並み。

フロントで荷物の宅配便手続きをして、11時にチェックアウト、烏丸線今出川駅へ向かう。

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上は今出川駅の降り口。右のレンガ色の建物は同志社大学。

京都駅に来て、ホテルグランヴィア京都の日本料理「浮橋」で昼食をいただく。お昼時だったので、盛況だったが、スタッフの手際が良くあまり待たされることもなく食事ができた。

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「いろどり箱」。お昼のメニューで最も安価だったが、なかなか充実していた。
<いろどり箱三段>写真手前:お造りの小鉢3つ(左から鮪(下に出汁で茹でた大根の角煮)、鯛(上におぼろ昆布、下は白ハス)、やり烏賊(下に出汁で茹でた人参の拍子切り))
上左から:白和え(春菊(湯通しなし)、コンニャク、人参)、焼魚(鰆)、水菜の煮浸し(上に松茸)
写真にはないが、もう一段:枝豆豆腐(山葵乗せ、下に湯葉)、天ぷら(海老、シシトウ、カボチャ(衣にシナモンが入っていた))、里芋の饅頭(クコ、山葵乗せ) 
<お豆腐蒸し>フカヒレ餡をかけた絹豆腐と白身魚の茶碗蒸し。
<じゃこご飯(亀岡のこしひかり(お代わり自由。米粒が立っていて、炊きたてでおいしかった。)、香の物(大和芋の漬け物、柴漬け)、赤だし汁(ナメコ、若布、小葱)>
<デザート>シャーベット
ランチとしては、お造りなど細かいところまでこだわりが見られ、また美味しかった。
JR西日本ホテルズカードのポイントを行使し、一人分の料金負担でいただいた。

腹ごしらえを済まして、いよいよこの日のメイン・イベント、「北斎」展が開かれている大阪の「あべのハルカス美術館を目指した。
東海道本線の新快速で大阪までは28分で行ってしまう。それから環状線へ乗り換え、ほぼ大阪駅の対極に位置する天王寺駅まではほぼ同じくらいかかる。よって片道約1時間を要する。
あべのハルカスはJR天王寺駅南側すぐ前の今年3月開業3周年になった超高層ビルで、美術館は16Fにある。

専用エレベーターを降りて、ロビーへ行くと、ものすごい人。常軌を逸したその状況になじむのにしばらく時間を要したが、長蛇の行列に並ばなければならないのだと納得してよく見ると、入場券購入のための行列と、入場待ちの行列の2つがある。
それぞれ待ち時間は、80分、70分と表示されている。我々は入場券を持っていないので、トータル150分、2時間半並び続けなければ会場へ入ることは出来ない。
帰りの新幹線に乗れなくなってしまうので、やむを得ず入場をあきらめ、代わりにショップで図録をGET。

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16Fからの眺望は限られているが、しばし大阪市街を眼下にする。天王寺公園とその中にある市立美術館が見えた。かつてここへフェルメールを見に来た時は公園に長蛇の列が出来、なんと3時間待ったことを思い出した(2000(平成12)年)。
「北斎」展が空振りになってしまって、京都の「国宝」展、奈良の「正倉院展」と並べて完結させる予定が達成できなくなってしまった。

環状線、東海道本線と乗り継ぎ、京都へ戻った。

逆に時間に余裕が出来たので京都タワーへ登った。妻は初めてだったそうだが、私は2度目で高校2年の修学旅行の自由行動で登って以来なので、実に50年振り!
その時は何故か遅い時間で、夜景を見たのだったが、今回は午後の明るい中から夕暮れにかけて360度の眺望を楽しむことが出来た。
京都タワーはロウソク型とでも云うのか、鉄塔と違って鋼板を円筒形につなぎ合わせる「モノコック構造」という独特なもの。展望フロアは地上100mだが、超高層建築がない京都では一番の高さになるそうだ。
京都市街は勿論、大文字焼きの五山、自由に見られる望遠鏡で行って来たばかりのあべのハルカスも見ることが出来、景色を堪能した。

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上は入場パンフレットのイラスト(部分)。

暮色濃くなった頃京都駅へ移動した。新幹線構内で、弁当、土産をGET。
18:35分京都発のぞみ46号へ乗る。6号車6番D、E席。
20:53分東京着
21:30東京発特急さざなみ9号
22:32木更津着
(終わり)

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