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2018年6月

2018年6月 7日 (木)

箱根・富士宮の旅-5(最終回)

5月16日水曜日、最終日だ。7時起床、既に雲が出ていて富士は見えない。大浴場へ。富士を見ながらであれば最高の気分が味わえただろう。8時過ぎに朝食をいただき、9時にフロントで精算を済ませた。

9時20分にロビーに集合し、隣接地にある田貫湖ふれあい自然塾で「富士山自然スライドショー&ネイチャーガイド」を受講した。
最も印象に残っているのは、青木ヶ原樹海の森のジオラマと溶岩洞窟の模型。溶岩洞窟は1フロア分の高度差があり、慎重に下りないと転がり落ちてしまう。また、這わないと進めない狭い洞窟もあって、本物そっくりに出来ているので、富士周辺にはこんな所があるのかと身をもって学ぶことができた。

また田貫湖は農業用の人造湖だそうだ。
そして田貫湖はダイヤモンド富士観測の名所で、例年4、8月の20日前後に見られるそうだ。
富士を西から見るわけだが、頂上は右上がり、右には測候所があるのだそうだ。そして西側には大沢崩れがあって、それは山頂から麓まで達している。日々崩落しており、崩落量は300t/日になるそうだ。

最も興味深かったのは、富士山の火山活動の話で、淵源はフィリピン海プレート(伊豆半島)がユーラシア・プレート、北アメリカプレート(本州)と衝突し、噴火しやすい環境が作られ、約70万年前に箱根、愛鷹山と共に小御岳(こみたけ)が形成された(それに先がけて先小御岳が形成)。10万年前に古富士ができ、そして約1万年前に新富士が形成され、現在の富士になったという。
1707年の宝永噴火(噴火口は山のホテルからも見える)が最後の噴火の由。

富士周辺の地層は噴火の影響によっていて、泥生堆積層(不透水層)の上に、溶岩層(時間はかかるが、伏流水としての水流ができる)、そしてスコリア層(火山噴出物層)から成っているのだそうだ。
これにより富士山には川がなく、富士から流出する水は伏流水として周辺へ流れているそうだ。

富士山の伏流水は、忍野八海(おしのはっかい)や白糸の滝といった地形を生み、共に世界遺産富士山の構成資産になっている。

12:15休暇村富士を出発。今回の旅の最後の目的地の白糸の滝へ約10分で到着した。
往復の経路の途中に位置しているので都合がよかった。
今回初めてだったが、落差20mの滝が、150mにわたり続く光景は見応えがあった。

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上は遠景。
以下何枚かに分けて撮ってみた。

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ここはもう一つ音止めの滝がある。

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午前の講習会でも学んだが、観光案内コーナーのパネルによれば、白糸の滝は下部の古富士泥流堆積物と上部の新富士白糸溶岩流とが崖となって露出し、両層の境目、上部から湧出した水が滝となっている。よって、上流の川はない。
音止めの滝は落差25m、上下流とも芝川の本流。上の写真の右にも認められるが、白糸の滝と同じ地層で、湧水がある。

14:00白糸の滝を出発し、約30分後新富士ICから新東名に入る。
更に30分後御殿場JCで、妻が富士を発見、麓までよく見えていた。
15:00足柄SAで約30分小休止。
16:00頃海老名SA着。頑固市場、成城石井、箱根ベーカリー等でお土産を買い、16:53出発。
東名の流れはスムーズで約10分で横浜町田ICへ到達、保土ヶ谷バイパスを経て狩場線経由で湾岸を上り、17:32アクアラインに入った。17:44金田料金所を出て、18:06無事自宅へ到着した。
(終わり)

2018年6月 6日 (水)

箱根・富士宮の旅-4(休暇村富士)

ポーラ美術館へは約2時間滞在し、15:40この日に宿泊する休暇村富士を目指して出発する。
来た道路を引き返し、仙石原へ入った。右手に「星の王子様ミュージアム」が見えてきた。2012年に訪れている。すぐの所に今度は左側に「箱根ラリック美術館」。ここも2008年に来ている。近くにはやはり2012年に訪れた「箱根湿生花園」もあって、仙石原は観光資源が多い。
富士のビュー・ポイントの乙女峠を越え、御殿場へ、国道401号へ入り、東名御殿場インター第1入口から東名下り線へ入った。すぐに(7km程度)御殿場ジャンクションで、新東名に入る。新東名は今回が初めてだが、新しいだけに走りやすかった。トンネル内はサングラスのままでもOKなくらいだ。また景観が良くないという人がいるようだが、そんなこともないと思った。
新富士インターで新東名を降りて、西富士道路の無料区間(道路工事中で渋滞がひどい箇所があり、やや時間がかかった)、国道139号を北上し、上井出ICで県道に入る。414号に入った頃、右に富士が見えていた。田貫湖の案内看板で左折、間もなく鬱蒼とした森の中の道となり、17:30無事休暇村富士へ到着した。

ここの最大の魅力は、田貫湖越しに富士を間近に(約20km!!!)臨めることだが、滞在中は雲に遮られ、残念ながら今回は見ることができなかった。(翌朝6時頃、妻が富士が見えると言うのでカーテンを聞けてみると、強烈な光の中で辛うじて形を認識することはできたが、とても富士を見たと言える見え方ではなかった。湖面へ目を移し、逆さ富士を認められたのはよかったが・・・)
チェックアウト後、3Fテラスで会ったここの常連だという婦人によると、早朝5時頃はよく見えていたそうだ。

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上は客室から見た田貫湖。15日18:00頃に撮影。晴れていれば、その先に富士が見えるのだが、残念ながら雲で隠れている。
休暇村富士は5階建て、3Fに玄関、ロビー、フロントがあり、レストランは2F,4Fに大浴場、客室は各Fにあり、我々は最上階の5F洋室だった。地図を見ると長者ヶ岳中腹の傾斜地への立地で、地形を上手く利用した造りになっているようだ。

夕食はまぐろ懐石をいただく。
全品まぐろづくしで、ヴォリュームは我々にはあり過ぎた。アサヒスーパードライ中瓶を1本注文。

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左手前から奥へ、お造り用の醤油2種と戸田の塩、先付け3種、一番奥が前菜3種(まぐろの心臓、皮、胃袋)、右手前はしゃぶしゃぶのたれ、そしてお造り。

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豪華なお造り。本マグロの大トロ、南まぐろの中トロ、鉢まぐろの中トロ、ハラモ、手前左からアワビ、あじ、サザエ、右端はわさび。

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まぐろのカマの塩窯焼き。ローズマリーが見えている。
その次は、まぐろのテールと目玉の煮付け。牛蒡と生姜、ハス添え。この辺でお腹が苦しくなり始める。

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まぐろのハラモのしゃぶしゃぶ。野菜は、しめじ、えのき茸、舞茸、白菜と水菜。
次にまぐろ赤身のレアカツ。ソースはアボカドのタルタルソース。
この辺りになると、お腹いっぱいで本来ならば舌鼓を打ちつつ、いただくのだろうが、口に入れるのがやっとという状態。(^^;

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次は握り。左から本マグロの大トロ、天然南まぐろ(の大トロ、中トロ?)、鉢まぐろのハラモ。素材が良いので、こういうコンディションだったがおいしかった。

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まぐろのカマの味噌汁。あおさ、小葱がたっぷり入っていた。脇の湯飲み茶碗と較べればその巨大さが分かる。これも本来ならばおいしくいただけるはずだが、満腹状態で止むを得ずカマへは手を付けず。
最後はイチゴのシャーベット。
食事が終わったのは21:00近くになっていた。

部屋へ戻って休憩後、22:00過ぎに大浴場へ。ここの温泉は単純アルカリ泉で、富士山の裾野1,200mの源泉から伏流水のように流れて来ているそうだ。これは、この地域の特長で翌日参加した自然塾の講習会で学んだ富士山の地質学的な話と、やはり翌日訪れた白糸の滝の資料コーナーの説明パネルなどで理解できたので、次回に記したい。
(続く)

2018年6月 5日 (火)

箱根・富士宮の旅-3(ポーラ美術館)

5月15日12:45山のホテルを出発、ポーラ美術館を目指す。
途中、道路脇に自生している見事な山藤が目を楽しませてくれる。程なくすすき野原を右に見つつ仙石原へ入った。ポーラ美術館へこのルートから行くのは初めてだったので、曲がり損ねてしまう。今回のドライブで唯一の運転ミスとなった。(^^;
13:20ポーラ美術館着。2007年8月以来2度目で、前回は強羅からの往復だった。

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上はアプローチの渡り通路。右が美術館。

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エントランスのブロンズ(?)のオブジェ。

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エントランスからエスカレーターで1Fロビーへ。左端女性が立っているところがチケットカウンター。正面に見えるのがB1F。更にB2Fがあり、2フロアが展示スペースになっている。

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ポーラ美術館の模型。台ヶ岳山麓となる傾斜地に立地し、建物と擁壁を分けて免震構造にする耐震設計になっているそうだ。

受付で確認したが、展示作品の撮影は原則OK。但しポーラ美術館以外の所蔵作品等、一部不可の作品があるとの事。昨年のMOA美術館を思い出した。(→箱根・熱海-5(MOA美術館その1)

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展示室1の最初のスペースを飾るディスプレイ。
「EMILE GALLE COLLECTING NATURE」とあり、今回の特別展「エミール・ガレ自然の蒐集」を素敵にデザイン化している。

この展覧会は4月8日夜の日曜美術館アート・シーンで紹介され、是非会場で直接目にしたいと思い、楽しみにしていた。
アール・ヌーボーの装飾芸術家であるエミール・ガレのガラス器130点を東大総合研究博物館の植物、鉱物、昆虫標本、ドイツの生物学者エルンスト・ヘッケルの海洋生物図譜と併せて展示して、植物、昆虫、海洋生物等を装飾モチーフとしたガレ作品へのより深い鑑賞が可能となるよう配慮されている。

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上のコーナーは、植物、蝶、鉱物標本がガレ作品と共に展示されている。

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上はモネの「睡蓮」(1907)。この右に同じくモネの「睡蓮の池」(1899)を展示し、両作品の間にガレの睡蓮をモチーフにした趣が異なる3作品が置かれていた。
モネの「睡蓮」は私の好きな絵画で、一時は折に触れ「睡蓮」を目当てにブリジストン美術館へ通ったものだ。ポーラ美術館の「睡蓮」は、大きさはブリジストン美術館のものとほぼ同サイズで、旅行から帰ってきて分かったが、2002年の川村記念美術館(千葉県佐倉市)の「モネ展 睡蓮の世界」でこの作品を見ていた。
ブリジストン美術館は、1903年と1907年の2作品を所有し、ポーラ美術館の作品と共に1903年から5年余にわたる睡蓮の第二の連作に入っている由。

ガレ作品の特徴は、鮮やかな色彩を駆使し、緻密で繊細な装飾モチーフが表現されているところにあるが、それはガレのたゆまぬ探究心が生んだ多彩な技法に裏付けられており、見る者を魅了して止まない。
展示の始めの方で、ガレが用いている数々の技法の説明パネルがあったが、興味深いのは「パティネ」というガレが特許を取った技法で、ガラスに化合物を加えてガラス面に偶発的な変化を醸し出して、あたかも陶磁器の曜変天目を思わせる。

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上は「骨と犬」という作品。象徴主義の系列に分類される作品で、夫人の同名の詩が刻まれている。図録によると、他にヴィヨン、シェークスピア(フランス語)、ゴーティエ、ボードレールを引用した作品が展示されていたようだ。

B2Fへと順路に従って進んで行き、第3展示室のガレ最晩年の作品を見た後は、ポーラ美術館所蔵の西洋近代絵画作品を鑑賞した。セザンヌ、アンリ・ルソー、ゴッホ、マティス、ピカソ、ブラックetc.の傑作が一堂に会している。

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上はマティスの「リュート」(1943)。赤系の色彩が基調となっていて、「大きな赤い室内」(1948)を連想した。共に晩年の作品。マティスも私は好きだ。

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フロア案内に「じっくり」と記されているコーナー。マティス晩年の切り紙絵の連作「ジャズ」(1947)。

展示室5の東洋陶磁作品も佳品が揃っていた。「黒釉油滴班碗(こくゆうゆてきはんわん)」(中国金代。12~13世紀)。大阪の東洋陶磁美術館の油滴天目茶碗(国宝)は南宋期で、本作品と同時代にあたる。4年前に岡田美術館で見た油滴天目茶碗を思い出した。(→箱根(その2)

●追記
本アーティクルをUP後、今夜のNHK「ニュースウオッチ9」でポーラ美術館所蔵のピカソの「海辺の母子像」(1902年)へのワシントン・ナショナル・ギャラリー、アートギャラリー・オブ・オンタリオと今年4月に実施した共同調査により、カンヴァス下層部にフランスの日刊紙「ル・ジュルナ ル」(Le Journal)の貼付け、右上の角に上下逆方向の下層部の絵画向けのピカソのサインが確認されたというニュースが流れた。
3週間前に目にしたばかりなだけに、ちょっとびっくり。
ポーラ美術館ホームページを確認したら、新着情報として今日6/5付けのプレスリリースが載っていた。
(続く)

2018年6月 1日 (金)

箱根・富士宮の旅-2(山のホテルのホテルライフ)

六十代もあとわずかとなり、七十を意識しつつある今日この頃だが、何より今年もこうして山のホテルに滞在することが出来たのはありがたいことと思っている。
部屋から庭園、芦の湖、また天候に恵まれた際は雄大な富士が望める絶好のロケーションがこたえられない。箱根温泉の大浴場での入浴も至福の一時である。ゆったりとお湯に浸かっていると無心の境地になれる。今回は夕食前と朝食後の2回入った。

ロビー脇にショップがあり、ここでしか入手できないものが種々販売されていて、今回は山のホテルブランドのコーヒー2種の内スペシャルブレンド、マンゴーアップルジャム、フレーバー・ティー(紅茶)のお試しセット、そして「元箱根見南山荘風景」という川瀬巴水が制作した昭和10年当時の庭園の版画6点のポストカードを、妻の方はお土産にうす塩曽我の小梅干しとクッキーを購入した。帰って来て分かったことだが、コーヒーのパッケージの裏のラベルが変わっていた。倍くらいの大きさになり、ラベルに賞味期限が印字されるようになったりとかしているが、一番の変化はメーカー名を明示するようになったことだ。

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ロビーの様子。上はエントランス方向、下は和食レストラン「つつじの茶屋」方向。壁のデザインが素敵だ。

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そしてレストランでの食事である。
順番は前後するが、朝食の方から報告したい。
15日。テラスでの朝食は、芦ノ湖を視界にさわやかな大気を感じつつ、鳥の鳴き声を耳にしながら、開放感にあふれた至福の時間を過ごすことができる。

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テラスの様子。正面に富士が見えている。

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フレッシュジュース(パインアップル)、フルーツ(メロン、ブルーベリー、ミント)

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コーヒー

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プレーンオムレツ、ソーセージ。

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妻はフライドエッグ、味噌漬けベーコン。

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クロワッサンとミルクパン。クロワッサンをお代わりした。
バスケットの上左から、カシスとニューサマーオレンジ(伊豆の特産)のジャム、ケチャップ

そして14日のディナー。和食と洋食とあるが、もっぱら洋食のフランス料理「Vert Bois(緑の森)」を利用している。印刷されたメニューは、見開きの左にフランス語、右に日本語で記されている。下にシェフの名前が記されているのも例年通りで、昨年と違うような気がしたので訊ねてみると、昨年9月に交代したとのこと。
昨年と同じ19時30分からで、一番奥の窓際のテーブルへ着いた。窓側へ案内されたのは今回が初めてだ。

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一口オードブル。左から人参のムース、小海老のせ、右上わかさぎのフリット・人参、バジルの素揚げ添え、レモン

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前菜盛り合わせ。手前左からサーモンと野菜テリーヌ、マヨネーズクリームと緑はクレソン・ソース、フォアグラのテリーヌ、ジュレ・木苺・イチジク、バルサミコ・ソース、パン、上左からほたるいかのエスカベッシュ・人参、赤・黄パプリカ、セロリと右がサラダ

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パンも美味しい。上はくるみとイチジク入り、他に全粒粉パンが出た。共にお代わりした。

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帆立貝と彩り野菜のスープ、サフラン風味。小玉葱、人参、蕪、他。

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尾長鯛のグリル、白ワインソース、インゲン・素揚げのバジル添え、グリーンアスパラガス、ラタトゥイユ

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肉料理は3品からチョイス。上は私の北海道産仔羊肉のロースト、ソース・ジュ・ダニョ。下は妻の牛タンのブレゼ、赤ワイン風味、じゃが芋のピュレ添え。添え野菜はグリーンピース、人参、小玉葱、蕪等。共にヴォリュームがあり食べ応え充分なのが嬉しい。私のは仔羊肉という感じがせず、繊細というよりダイナミックな野趣を感じる味付けだった。

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シェフが変わって一番目立つ変化はデザートだ。盛り付けがより芸術的で、皿の上の幾何学的配置に目を見張る。ヴォリュ-ムは抑えている。4品からチョイス。上は私のチョイス。「赤い果実のムース 旬のグラスを添えて」下は妻のチョイス。「塩キャラメルのクレーム・ブリュレ マンゴー・ソルベと共に」。添えられているフルーツは同じ。

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小菓子。左から生チョコレート、マドレーヌ、ラズベリーのメレンゲ

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妻はハーブティー。カモミール、ペパーミント等をミックス。蜂蜜付き。

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私はコーヒー。
全般的な印象としては、西洋料理でありながら淡泊な味わいだったが、コース料理を堪能した満足感を得ることはできた。
(続く)

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