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2018年12月21日 (金)

「京都・奈良の旅’18」-7(奈良ホテル)

午後5時頃奈良ホテルにチェックイン。
本館236号室。クラシックツインルーム。予約のメールでは25.5㎡とあったが、フロントでは広めの部屋にしたとの事だったので、多分面積はそれよりある部屋だと思われる。
本館は耐震改修工事中とのことで、それに併せて内装も改修しているのだろうが、レトロが売りでもあるので古色蒼然としたイメージは残すようにしているのだろう。
この部屋が改修を終えているのかどうかは分からなかったが、水回りスペース、洗面、バス、トイレが居室と別区画となっていて、お世辞にも褒められない洗面台、何世代か前のウオッシュレット、それとこのスペースは寒くて洗面・入浴・トイレに不自由な思いをしなければならない。と設備面では合格点を与えることは出来ない。

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一方居室は落ち着いた雰囲気で窓も広め、ベッドメイキングはGOODで寝心地は大変良い。

夕食はメインダイニングの「三笠」。17時30分に予約していたので一息入れて「三笠」へ向かう。
これまでは和食レストラン「花菊」を利用していて夕食で「三笠」を利用するのは初めてだ。

コースメニューの「高円」をいただく。

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テラスの北側手前から2番目のテーブルに就く。

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オードブル。軽く炙ったサーモンのサラダ仕立て。ソースはバジルとトマト、オレンジの粉末を一面にふりかけている。プチトマト他

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ビーフ・コンソメスープ。

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妻はホワイトアスパラガスのクリームスープ(タピオカ入り)をチョイス。

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かんぱちのポアレ(茹でキャベツの上に)、海老添え。赤ワインソース。トマトとシメジの素揚げ、椎茸のフリッター添え。

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ライムシャーベット

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パンは2種類。おいしいのでお替わりをした。

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国産牛フィレ肉のステーキ、鴨フォアグラ添え。マデールソース。セロリ、水茄子、大和ま菜、マッシュポテト、カリフラワーのコロッケ(カレー風味)。写真がピンボケになってしまった。(^^;

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妻の方。「若草」のメイン料理からチョイス。仔牛フィレ肉のソテー、タルトに詰めた鴨フォアグラとリ・ド・ボー添え。鴨フォアグラムース入りマデールソース。水茄子、大和ま菜、水菜、カリフラワーのコロッケ(カレー風味)。

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デザート。チョコとラズベリーとライチのケーキ。ブルーベリー、オレンジ、巨峰、キウイ。

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番外のメニュー。マカロンとクッキー、ホワイトチョコレート。
コーヒーが出たが写真を撮り忘れた。(^^;

席に着いてから最後の皿が出るまでほぼ2時間、味も盛り付けも予想以上だった。
部屋へ戻り、寛いでから入浴、ベッドに横になる。

明けて11月1日。旅行の最終日だ。
まだ暗い時分に入り口のドアを開けるとドアノブにビニールバッグに入った新聞がぶら下がっている。産経新聞だった。フロントへコールし奈良新聞を希望すると直ちに届けてくれた。こちらの情報が押さえられていないのにはがっかりしたが、迅速な対応には好感が持てた。
この日の奈良新聞はこの時期恒例の「正倉院展」出陳宝物紹介の第1回、特集記事として興福寺中金堂の落慶法要、「聖徳太子1400年御遠忌関連フォーラム」のレポート等この時期の奈良ではの話題に溢れていた。
また2面にコンサートレポートが・・・会場は奈良ホテル!何と前日の31日に催行されていた。写真にはギターを弾く女性が。どう見てもクラシックギターだ。記事を読むと「ギター奏者の田中順子さん」とある。歌手、ピアニストとのジョイントだったようで、聴き手は「会員や招待者」とあるから一般公開とは位置付けが異なる催しだったらしい。
田中順子は20年位前に国内の名だたるギターコンクールを総なめした実力者だ。前日は奈良ホテルに入ってすぐ興福寺参観へ行ってしまったので、知るすべもなかった。この日から始まった京都南座の顔見世興行の件と云い、今回の旅行はニアミスが多かった。

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7時40分頃窓からの景色は朝の陽光で眩しい。
眼前のもみじは紅葉が始まっていて秋を実感させてくれる。遠く若草山の快い緑の上に広がる空は、晴れているが雲がベールのように覆い被さり、手前のコバルトブルー、遠方の薄いブルーの間に大きく割り込んでいる。整然と並ぶ筋雲を見ていると心が静まった。

「三笠」へ朝食に行く途中、8時45分頃ロビーを過ぎる時、ホテルツアーが始まっていて、参加者へのガイダンスをしているところだった。折角の機会なので参加したかったところだ。
昨夕に対して今度は西側のテラスの中央のテーブルへ。興福寺が窓越しに望める良いポジションだ。

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これはショップでGETした本で、表紙カバーの写真が奈良ホテル「三笠」の西側テラス。丁度我々が座ったあたりから撮られている。テーブルクロスの色は現在薄いパープルに変わっている。

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席から見た興福寺五重塔。

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私は今回もアメリカン・ブレックファースト。
サラダ、フレンチドレッシング。オレンジジュース。ジャムは2種類(ストロベリーと柿)。

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パセリ入りオムレツ、ソーセージ。

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フレンチトースト。奈良ホテルでは初めて。

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コーヒー。淹れ立てで美味。

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妻の和粥定食。

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おかずはぶり煮に長芋の梅酢漬添え、だし巻き卵、炊き合わせ、ゴマ豆腐、小鉢2種(ゴマ豆腐、芋がら煮)、香の物(奈良漬け外)

食後ショップで買い物。

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陳列台、ショーケースのディスプレイは大変にチャーミングだ。
上には奈良ホテルブランドのブレンドコーヒーを始め、クッキー、マドレーヌ、カレー・ポタージュ缶等が、下はパウンドケーキ、ロゴ入りのボールペン、ティーカップ等が並んでいる。

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私はオリジナルコーヒーを2個、葛湯と先ほどの表紙写真の「百年の品格 クラシックホテルの歩き方」(新潮社)という本、妻は奈良漬けをGET。
本の著者は箱根宮ノ下の富士屋ホテルゆかりの女性で、ホテルライフ、それもハイグレードのそれを海外も含めて経験豊富な上流階級の人だ。
この本で取り上げている日本の4大クラシックホテルの中で、奈良ホテルへ割かれている分量は最も少ないように感じたが、それでもこの本から知らされた事は多々あって、例えばインペリアルスイートの写真などは奈良ホテルのホームページにも出ていない。
良い本を手に入れたと思っている。

また葛湯の方だが奈良ホテルが取り扱っているのは吉野葛の「黒川本家」。
従来奈良へ来た折は「天極堂」の葛湯(こちらも美味しい)を購入もし、東大寺西大門跡の隣接地の本店2階で食事をしたこともあるのだが、奈良ホテルへ宿泊するようになってからは「黒川本家」の葛湯にしている。

葛粉コーナーに「黒川本家」の由緒書きがあり、文中に谷崎潤一郎の名を認めたので取り敢えずカメラに収め、帰って来てから読んでみた。
「黒川本家」は江戸初期元和元年(1615)-桂離宮の古書院が造立された年だ-の創業、明治初期より宮内庁御用達となったと云う由緒正しい老舗である。そして「谷崎潤一郎が「吉野葛」執筆にあたり、当店に逗留・・・」とあるではないか!

葛粉の店に「逗留」というのも腑に落ちず、身の回りの資料を見てみると没後版全集の第20巻月報に野村尚吾という作家の「「吉野葛」遺文」という文章があった。
それによると、
・「吉野葛」は昭和6年(1931)「中央公論」1、2月号へ掲載された。
・前年の昭和5年10月頃約1ヶ月に亘り奈良県吉野郡の旅館「桜花壇」に滞在して「吉野葛」を執筆した。
・それに先立ち「吉野葛」の構想を組み立てるため2回吉野地方を訪れた。
・その内の昭和2年(1927)に樋口喜三という人の案内で訪れた中に「松山町(現在の大宇陀町)の葛の製造家」があった。
以上から、執筆で逗留したのは「桜花壇」、黒川本家は先行した取材旅行での訪問先の一つだったということになろう。

妻の購入した奈良漬けは奈良ホテルブランドで、これまで奈良へ来た折様々な処のものを食して来たが、アルコール分が少なく、妻はこれが一番口に合うとの事。

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フロントにある階段から2階へ。

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奈良ホテルの模型。上の写真で云うと正面奥の左隅に置かれた低い台に納められている。いつ頃のものかは不明。ブラインドのスリットから洩れる外光が邪魔で見づらいが、本館、新館その他の構成は現在のもので、旧大乗院庭園の西小池のあたりが現在と違うようだ。

部屋へ戻り時間に余裕があったのでしばらく休憩(どうも休憩が多い。(^^;)後、チェックアウト。
荷物をホテルへ預けて奈良国立博物館へ向かう。
(続く)

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