グルメ・クッキング

2019年12月29日 (日)

「京都・奈良の旅’19」-11(奈良ホテル)

フロントでチェックインし、女性スタッフの案内で新館客室へ向かう。3011号室だ。
新館は低い土地に建っているので、本館のBFが3階にあたる。東西に延びた東の端なのでエレベーターから結構な距離だ。部屋の扉を見ると「Royal Suite」とある。

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ゆったりしたスペース、調度品も立派でピンクの絨毯も濃淡のグラデーションが気分を華やがせると共に寛ぎをも与えてくれる。

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安眠を約束してくれるようなゆったりしたベッド。

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UCCのコーヒー・紅茶メーカーが嬉しい。空気清浄機も備え付けられていた。

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洗面スペースは独立している。バス、トイレは反対側。
水回りの使い勝手の今一つなのが奈良ホテルの難点である。

入口扉の室内側に避難誘導経路図があって、この部屋の区画はスタンダードルームの3区画分になっている。
我々は無論スイートで予約を取っていないので隣接するスペースへの扉は施錠されていた。

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奈良ホテルは今年創業110周年を迎え、同じ1909(明治42)年創業の牛乳石鹸との記念コラボで石鹸の赤箱が部屋に置かれていた。

夕食は金剛の間のブッフェ。メインダイニングの「三笠」が耐震工事中ということで、期間中は朝、夕とも洋食はブッフェで通すようである。2部入替え制で我々は19時30分からだったので、しばし部屋で寛いだ。

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仔羊背肉のロースト香草風味

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国産ヘレステーキ

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スペイン産生ハムとパン

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サラダ

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魚介と秋野菜のアヒージョ

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ポタージュスープ

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左から時計回りに、フランス産フォアグラソテーとリンゴソテーバルサミコソース、海老と貝柱のペンネグラタン、鶏腿肉と栗、茸のバロティーヌ

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ビーフカレー

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アイスクリーム

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デザート

明けて11月1日。旅行最終日である。早朝は寒かったが、快晴となる。

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昨晩入室時は見えなかった窓外の紅葉が嬉しい。

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紅葉はまだ始まったばかりのようで色は薄めだ。
鳥の声がかまびすしい。木立に目をやると、部屋から遠くない処に一羽いた。

奈良新聞は沖縄首里城の火災を一面トップにしていた。今回燃えた建物は復元施設で世界遺産に入っていないが、奈良の方は、東大寺、興福寺を始め、多数の建物が構成資産なので他人事でなく、奈良市消防局が緊急の査察を行ったという記事もあった。
「文化」欄には「応仁の乱と大和/茶の湯と奈良」という歴史論文が。尋尊、経覚の名や応仁の乱への奈良の関わりがテーマだが、本ブログ第9回に記したように旅行から帰ってから読んだ呉座勇一の「応仁の乱」で奈良(興福寺)への認識が決定的に変わった、今思えばその契機となった旅行だった。
あと前日(10月31日)付けの方には、「明風清音」、「雑記帳」というコラムが。前者は鉄田憲男という人のコラム、後の方は読者投稿で、共に志賀直哉旧居のサンルームのテーブルに置かれていた資料で、妻がコピーを取っていた。
旧居でのコピーの「明風清音」は「志賀直哉の奈良愛」で志賀が奈良を去る直前に書いた「奈良」というエッセイに材を求めたもの。
また「雑記帳」は、旧居の受付をしていた女性の投稿で、旧居の庭の植物について「万葉集」へ詠まれているもの、歌人(藤原定家)に因む名を有つもの、「無患子(むくろじ)」という変わった名の実について、その名の意味、様々な知識を興味深く記した文章を7~8年来に亘り掲載されているもの。

8時30分朝食へ。

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左からベーコン、フレンチトースト、ハッシュポテト、ソーセージ、スクランブルエッグ

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サラダ、ポテトサラダ、ぶどう。マンゴージュース

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パン、牛乳

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わらび餅

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コーヒー

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コーヒーのお替わり、アップルデニッシュ。

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レイトチェックアウトなので、部屋でもコーヒーを味わうことができた。
(続く)

2019年11月19日 (火)

「京都・奈良の旅’19」-3(美濃吉本店竹茂楼)

美濃吉本店竹茂楼を目指す。
白川沿いに歩き、三条通へ出て東へ向かいすぐ、路地へ入り込む。金剛院の前を通って三条北裏通りを歩き神宮道へぶつかり、目の前には阿含宗関西本部が見えている。神宮道沿いのショップで道順を教えてもらい、阿含宗本部北沿いの道を東進、美濃吉本社前を過ぎ、ぶつかった岡崎通りの角が竹茂楼だった。
地図で見ると3年前に行った瓢亭(ひょうてい)と至近にある。(リンク→2016年12月14日

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竹茂楼入口。
サービスしてくれた仲居さんによると、現在の建物は建築して27年になるそうで、それを期に「竹茂楼」と命名した由。創業者一族の姓「佐竹」に因んで、明治期の貴族院議員巌谷一六が「竹茂楼」と揮毫した書によっているのだそうだ。

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室内。床の間を入れて十畳(だと思う)。

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床柱へ活けられた花。桔梗ほか秋の七草。大女将によるそうで、草月流とのこと。ご本人も活花同様キリッとした印象だった。

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庭。竹のライトアップが鮮やか。

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梅昆布茶、左は竹茂楼特製の膝掛け

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先付け:左から銀杏味噌和え(左上の笹が乗った竹かごに入って出された)、烏賊のこの綿、その上に烏賊の細切り、そのまた上セロリの極細切り、食前酒「國生みの雫」淡路島の伊弉諾(いざなぎ)神宮に因む純米酒(大女将の出身が淡路

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先付け2:くみ湯葉の上に秋茄子、針万願寺、生姜あん

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碗物:名残鱧の葛打ち、松茸、柚子(松葉切り)、ほうれん草の軸

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向こう付け:戻り鰹、炙り鰆(お造りの下に山芋の拍子切り)、浜ぼうふう、塩、土佐醤油
ここで大女将が登場。年の頃還暦前後くらいだろうか?

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赤飯、醤油いくら乗せ(我々の結婚記念の晩餐への心づくし)大変結構な味だった。

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焼物:子持ち鮎塩焼き2尾、かぼす、木胡椒(きごしょう=葉唐辛子佃煮)

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進肴(すすめざかな):味わいしゃぶ(京都産松茸、黒毛和牛、小かぶら、淡路島産玉葱、小松菜、刻み葱、酢立)

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進肴を板前さんが目の前で調理。

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強肴(しいざかな):天ぷら(海老芋芥子の実揚、栗、蓮根煎餅、隠元、赤万願寺、塩
ここで若女将が登場。若女将は二人だそうで、この時の若女将は次男(竹茂楼の料理長)の奥さんだそうだ。

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御飯:こしひかり、名物鰻かば焼(山椒の実の佃煮乗せ)
香の物:大根、水菜、奈良漬
ほうじ茶

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水物:梨、柿、ぶどう(巨峰)、ザクロの実、ジュレ

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水物2:ぜんざい、珈琲アイス乗せ(コーヒーの香りが濃厚に染み込んだオリジナルのアイスクリーム)

最後に煎茶。

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帰り際にお土産が出た。
純米酒「國生みの雫」(大女将の出身地淡路島の銘酒。食前酒で振る舞われた。)、瓦煎餅(神戸の亀の井亀井堂本家。煎餅は「竹茂楼」の焼き印入り。旅行から帰ってからいただいたが、中々の味だ。)
(続く)

2019年6月29日 (土)

炭焼きステーキ「照葉樹」

6月28日(金)木更津のステーキレストラン「照葉樹(しょうようじゅ)」で夕食を摂った。
今回初めて利用した。感想はと言うと、素晴らしいの一言である。
素材、調理法全般の細かいところまでこだわり、出された料理の一品々々がしっかりした味なのは勿論、見た目にも風格を感じた。
我々がいただいたのは3コースの内、Aコース(セミフルコース)。

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先ずはオードブル2品。燻蒸を施した鮭(皮付き)。海老のアボカド和え。
鮭自体が上質なのと、燻蒸の香りが口の中に漂い形容が難しい味わい。

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スープ(ガスパチョ)。コース外だが、シェフの勧めによりいただくことにした。
トマトベースの冷製スープ。トウモロコシ、ズッキーニ、赤、黄パプリカ、松の実。表面にオリーブオイルをふりかけ。

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パン2種。

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サラダ(自家製ポテト(赤カブ、胡瓜、人参)、地元かずさ(富津)産野菜(サラダ菜、紫玉葱etc.)

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メインのステーキ。宮崎牛で「イチボ(Hボーン)」という部位だそうだ。人参、じゃが芋、ブロッコリー添え。
備長炭で表面を焼き、遠赤外線で内部を加熱する調理法だそうで、焼き具合は「ミディアムレア」だそうだ。塩胡椒のみを使用している由。

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ステーキ用に出された調味料3種(左からサワークリーム、醤油、マスタード)。
ステーキだけで十分美味しいが、それぞれも新たな味わいを楽しむことができた。

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コーヒー、紅茶またはアイスクリームをチョイス。我々は共にコーヒーをいただいた。
(終わり)

2019年6月14日 (金)

横浜ホテルニューグランド

6月1日(土)神奈川県立近代文学館の帰途、山下公園通り沿いのホテルニューグランドで夕食を摂った。
このホテルは創業が昭和2年だそうで、まだ100年には満たないが堂々たる老舗ホテルなのは自他共に認めるところ。戦後GHQに接収された苦難の時代を乗り越え、2代目総料理長だった入江茂忠が考案したスパゲティー・ナポリタンやプリン・ア・ラ・モードなどニューグランド発祥メニューが「ザ・カフェ」でいただけるというので行ってみた。

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18時近い頃ホテルニューグランドへたどり着いた。赤の出窓屋根が並ぶ箇所が「ザ・カフェ」。この建物は本館で、コーナー部上方の装飾部分には「AD1927」と創業年が入っている。

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本館エントランス。回転ドアになっている。
歩道上の屋根には、「祝 横浜開港160周年」とあり、1859(安政6)年の開港以来、節目の年であることが分かる。

ロビーは手狭だが歴史を感じさせる風格がある。順番待ちの人が何組か座っていた。
丁度今日から「初夏のフェア」がスタートしていて、簡易なコースで手頃な価格だったのでその肉料理コースをいただくことにした。

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幸い窓際の席へ就くことができた。

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コールドチキンコンソメスープ。さっぱりした中にしっかりした手応えを感じさせる。
これが出て来たのは18時20分頃。

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私はパンをチョイス。ほぼ同時に出て来た。バゲット。とても美味しくお替わりをした。

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イベリコ豚のソテー、しょうがの香るプチトマトのソース。添え物は、万願寺唐辛子、オクラ、新じゃがとクレソン。万願寺唐辛子は京野菜、旬を迎えた希少な食材はうれしい。

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妻はライス。もちもちした食感で美味しかったそうだ。

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デザート。ほうじ茶と黒糖のケーキとほうじ茶味のアイス。
盛り付けも洗練されており、大変美味だったそうだ。

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私はプリン・ア・ラ・モードをチョイス。ホテルニューグランドの発祥メニューなので。
GHQ接収時代の産物のようで、ヴォリュームたっぷり、との触れ込みだったが左程でもなかった。
カスタード・プリンとヴァニラ・アイスとフルーツ(オレンジ、キウイ、桜桃、飾り林檎(ウサギを模している)、ナツメ)

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コーヒー

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妻は紅茶。19時7分頃。
(終わり)

2019年5月28日 (火)

箱根・富士宮(その3・山のホテルの食事)

例年似た様なことを記すことになってしまうのは仕方がないが、恵まれた自然の中で非日常の贅沢を味わう幸せに感謝しつつ、今回の山のホテルのホテルライフを書き留めておきたい。

山のホテルの魅力を高めている要素の一つに大浴場「つつじの湯」がある。温泉で広い浴槽が内と外にあって、湯に浸かっていると虚心になってくる。特に朝の露天風呂で外気を感じながら入っている時の解放感がよい。
今回は夕食後(22時40分~)、朝食後(10時30分~)の2回利用した。
これも毎回の事ながら、ここでしか手に入らないものをショップで購入するのも楽しみの一つである。山のホテルブランドのコーヒー2種の内スペシャルブレンド、マンゴーアップルジャム、フレーバー・ティー(緑茶)のお試しセットをGET。今回は外に妻の方がお土産も含め雑多な買い物をした。(クグロフ、クリスピー・チョコ、レトルトのカレーとビーフシチュー、バターカステラ、ふき味噌など)

そして食事である。
今回も順番が逆になるがテラスでの朝食から記す。

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コーヒー。随時お替わり可能。

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フルーツは苺。2個だったが、この時1個はすでに胃の中(^^;
たしか甘いジュレ状のものがコーティングされていた。

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プレーンオムレツ。粗挽きのポークウインナ。フレッシュジュースはパインアップル。

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妻のチョイス、味噌漬けベーコン添え。

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クロワッサン。妻共々お替わりをした(^^)
外にミルクパンが出た。

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左の小皿はバター。トレーの3つのカップは左からカシス、ニューサマーオレンジ(伊豆の特産)のジャム、ケチャップ。

そして前夜のディナー。「Vert Bois(緑の森)」のフランス料理を今年もいただく。
19時15分からで、昨年は一番奥の窓際のテーブルだったが、今回はその一つ手前の席だった。

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一口オードブル(芦ノ湖のワカサギのフリッター、レモン添え。人参のムース、クルミのロースト乗せ)

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前菜(鯛のマリネと春野菜キャラウェイ風味)
鯛は軽く火を通して、アワビとキャビアが添えられている。野菜の方はベースのゆでキャベツにハマグリ、アスパラガス、ミニトマトなどが乗せられている。キャラウェイは香辛料。

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パンが供される。これは胡桃入りパン。

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前菜2品目(コンソメのエミュルション、レンズ豆と山菜を添えて)
エミュルションとは何かスタッフに聞いたところ、「乳化」のことであるとの答え。写真を見るとコンソメというよりポタージュのようで、泡立ちも見られる。山菜はタラの芽で、フリットされている。フォアグラが入っており、塩味が強めだった。

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パン第2弾。全粒粉パンとバゲット。
パンが美味しくて、3種類すべてをお替わりした。

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オマール海老のスープ。焼きポロ葱と天使の海老添え。

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魚料理(スズキのソテー、アオヤギ、ズワイガニ)。
スズキは明日葉の上に盛り付け。右端は紫玉葱のソース。ラタトゥイユ添え。これも塩味が強め。

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肉料理は3択。私はサーロインのグリル、ピノ・ノワール風味のマスタード添え(皿の右端の黒っぽいピース)。
ボリュームもそこそこあって、食べ応えを感じた。

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妻は仔牛ロースと茸のフリカッセ、雑穀米ともち米ヘンプシードのピラフ添え。
写真で分かるが、添え物のピラフが抜けていて、妻の申し出により大分時間が経過してから後付けで供された。理解に苦しむミスである。

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デザートは4択。私は、タルト・フロマージュ、日向夏のソルベとフルーツ(ストロベリー、ラズベリー、ブルーベリー、オレンジ、パイナップル)、マカロンなど
現在の料理長の盛り付けの「幾何学的センス?」が良く出ている。

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妻の方。お花畑に見立てたフレッシュフルーツと杏仁のブラン・マンジェ。
フルーツ(ストロベリー、ラズベリー、ブルーベリー、オレンジ、パイナップル、甘夏、キュウイ)と日向夏のソルベ。そして真ん中のブラン・マンジェ。フランス語で「blanc manger=白い食べ物」という意味。

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食後のコーヒー。

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妻はハーブティー。蜂蜜付き。

いつもながら大変食べ応えのあるメニューだった。
食事を終えたのは21時40分頃。我々が最後のようだった。
(続く)

2019年4月12日 (金)

カフェ「仕立屋」のランチ

春爛漫の4月9日(火)、カフェ「仕立屋」へ行って来た。
千葉県木更津市有吉に昨年11月にオープンした田園の中のカフェだ。

妻の友人が営むお店で、1月中旬に初めて行き今回は2回目。
やはり妻のお友達であるSさんを誘い、3人で素敵なランチをいただいた。

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お店の外観

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店内。おしゃれで落ち着いた雰囲気だ。

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陶芸を趣味とされているママさんの友人の作品などを飾り付けしているコーナー。

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東向きの大きな窓から臨むことが出来るのどかな田園風景。心が和んできた。

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そしてランチ。盛り付けを見ているだけで幸せになってくる。

有機米ご飯から反時計回りに、人参スープ、鶏肉の味噌和え、厚焼き玉子と蕗の水晶煮ともやしのナムル、ゴマ豆腐、カボチャと彩り野菜のサラダ、人参のスティックフライとサツマイモの素揚げに春菊のサラダ、黒豆とジャスミンゼリーのみつ豆

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食後のコーヒー。カップはママさんの友人作だそうで、3人ともが異なるデザインだった。

Sさんは大変な読書家で以前は源氏物語を読書中とのことだったが、この日はM.プルースト「見出された時」の最後の部分に竹馬の喩えが出て来る話をされた。ちなみに「失われた時を求めて」は6回読んだそうだ!!!
J.ジョイス「ユリシーズ」についての話とか、音楽についても話が出て、大変楽しい時間を持つことが出来た。

帰途、小櫃川沿いの桜並木を歩いて、遅めの花見もして来た。

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また別れ際に、吉田秀和の「永遠の故郷」(CD版)をいただいた。

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吉田のエッセイ集「永遠の故郷」全4巻で取り上げている歌曲を、吉田秀和のセレクションによる演奏でCD5枚に収めて、エッセイ集と併せ立体的に「永遠の故郷」の世界を味わうことが出来る。
これまで歌曲にはあまり親しんでこなかったので、収録作品はほとんどが初めて聴く曲である。

翌日地元の図書館から始めの2冊、「夜」と「薄明」を借りて来た。

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第1章「月の光」はG.フォーレの曲。詩はヴェルレーヌで、この詩はドビッシーの「ベルガマスク組曲」命名の由来となっている事を知った。ドビッシーの「月の光」しか知らず、フォーレの方は今度が初めてである。

吉田最晩年の遺言のようなエッセイ集を繙いた幸せを噛みしめている。

2018年12月16日 (日)

「京都・奈良の旅’18」-5

桂離宮の余韻に浸りながらバスに揺られ、京都の町並みを目にしつつホテルグランヴィア京都へ戻り、部屋で一息ついた。
室内のクリーニングとベッドメイク、シーツ交換を希望したのでパリッと真新しくなっているのが嬉しい。洗面のアメニティ、リネン類、冷蔵庫のミネラルウオーターも補充されていたのにも好印象を持った。

旅行から帰って来て中国の外資系一流ホテルの客室清掃の不祥事が報じられたが、日本は大丈夫だろうかと疑念を抱いたが、今度のグランヴィア京都でのこの時の印象、朝に長い廊下を歩くと出会う客室清掃スタッフの人達の印象を思い返し、日本では有り得ない事だと確信している。

夕食の予約時間の変更もフロントを介して内線でスムーズに出来てよかった。
それと客室備え付けのドリップコーヒーが美味しかった。「小川珈琲」といい、新幹線ホームの広告で以前から知っていたが、ネットで見たら京都駅店、京都駅中央口店と京都駅直近に2店舗を構えているようだ。次回は豆をGETしてみたい。

夕食はM3Fの日本料理「浮橋」の料理長おすすめ会席をいただく。

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上は先付け。松茸と菊菜のお浸し。

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鱧と松茸の土瓶蒸し。

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お造り。

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太刀魚の酒盗焼き。

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湯葉の餅蓮根。

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子持ち鮎の揚げ物。

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松茸と京都産和牛の土鍋。

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ご飯に変えて、鍋の出汁でおじやにしてもらった。

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カボチャの羊羹。トッピングの香草と餡はともかく、クリームはミスマッチか。

10月31日(水)旅行3日目。雲はあるも、まずまずの天気だ。
京都新聞に目を通す。旅行では地元紙を見るのが楽しみの一つだ。
京都新聞は紙面が充実していて中央紙と遜色ないが、特色もある。囲碁将棋欄は、朝刊はプロ棋戦、夕刊はアマチュア棋譜を載せているのもファンにはこたえられない。
以前も見たが、「おもてなしの心保存版」と銘打ち一ページ全面を横に使って京都の料亭、菓子司、京都の伝統食品等、主として食関係の名店の広告は、気品と趣きがあって見ていて楽しい。

9時30分遅い朝食を15Fの「サザンコート」で摂った。
ハーフブッフェで、メインプレートをチョイスし、後は自由にいただく。

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これは私。「丹波味わい鶏のソテー 生姜風味の鼈甲餡 九条ねぎと」

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これは妻の方。「タスマニアサーモンのグリル 西京味噌のビスク仕立て」

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左からパン・オ・レ、全粒粉と胡桃のパン。スープ、上の皿はグラノラ。

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ジャム。左から蜂蜜寒天チアシード、フリュイルージュとコジベリー、マンゴーとパッションフルーツと生姜。

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プレート手前左からハッシュポテト、ニョッキ、上はサラダ、ポテト、オリーブの実。
牛乳とオレンジジュース。

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ヨーグルト、マチェドニア・フルーツ、フルーツ

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ここはコーヒーを注ぎに来てくれる。美味しいので最後にお代わりをした。

前日の「Le Temps」同様あまり量的には食べなかったが、1時間ゆっくり味わうことができてよかった。
部屋へ戻り食休み後に荷物を整理して12時にチェックアウト。コンシェルジェでもらった近鉄奈良行きのダイヤを見て、12時20分発の奈良行き特急に間に合いそうなので近鉄乗り場へ向かった。
(続く)

2018年11月29日 (木)

「京都・奈良の旅’18」-2(梅むら)

一日目の夕食は「梅むら」。

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その入り口。魅力的な草書体の門札に目を奪われる。打ち水された石畳と杉皮を割り竹で押さえた塀が長く続く。照明がアクセントになってレトロな雰囲気が醸し出されている。
前回の写真で分かるように周辺はビルが建て込み、それに挟まれるようにして狭い入り口が道に面しているので、気付かずに通過して仕舞いかねない。
11年前に行った「たん熊本家」も木屋町通り沿いだが周辺の状況はこちらより風情があった。

「梅むら」は初めてだが、13年前に姉妹店「古都梅」を利用したことがある。今は祇園の方に店を構えているようだが、当時はやはり鴨川沿いの一角で京大教授の邸宅だったという建物で営業していた。
「赤と黒」の翻訳者とのことから、主は故生島遼一氏と勝手に思い込んでいて、「赤と黒」は別の訳者で読んだのだが、学生時代に大学の図書館から借りて読んだ筑摩世界文学大系のフローベール「ボヴァリー夫人」の訳者が生島氏で、その後読んだ新潮社版プルースト「失われた時を求めて」の訳者の一人でもあり、岩波文庫版フローベール「感情教育」も氏の翻訳で、私の読書体験において生島遼一の名前は確固とした位置を占めている。
そういった個人的な記憶を胸にしつつ、いただいた料理は格別だった。

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上は鴨川に面した梅むらのバルコニー。大文字山もよく見える。
我々はそのバルコニーへ面した松の間で料理をいただいた。12畳に床の間付きなので可成り広い。しかも畳が大きいので余計だ。規格外の大きさは建物の古さを物語っているのだろう。床の間には大観の「無我」の複製の軸が掛かっていた。

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1先付け 黄味酢、鮭蕪巻

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2八寸 いくら、大根おろし しめ鯖寿司、みょうが 海老白和え 舞茸素揚げ 真丈 さざえ 里芋 サツマイモ

3松茸土瓶蒸し 松茸、鱧、車海老、三つ葉、銀杏

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4お造り1 カワハギ薄造り、肝

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5お造り2 まぐろ中トロ、焼き鱧、大根柱剥きをあんどんに見立て中にローソク

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6煮物 九条葱牛肉巻、生麩、あんかけ海老芋のあられ揚げ、壬生菜

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7サーモンの丹波焼、上に栗のメレンゲと焼雲丹に栗のスライス寸揚げ 豆腐田楽へ味噌、けしの実、むかご

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8京風ミニちゃんこ鍋 鶏つくね、豚肉、牛蒡、シメジ、にら、餅麩、三つ葉
平凡な食材だが味わい深かった。

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9サツマイモご飯、味噌汁、香の物(壬生菜、塩昆布、ちりめんじゃこ、牛蒡)

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10デザート 抹茶アイスミント添え、わらび餅、フルーツ(メロン、梨)、煎茶

今回いただいたのは京懐石の3種のコースの真ん中のもの。
17時過ぎに入店して店を出たのは20時を回っていた。
御池通へ出て地下鉄東西線に乗り、烏丸御池で烏丸線に乗り換えて京都駅に帰った。
(続く)

2017年11月28日 (火)

「京都・奈良・大阪の旅’17」-4(奈良ホテル)

午後6時前に奈良ホテルへチェックイン。昨年も同月同日に宿泊した。
昨年は本館だったので、今年は新館スタンダードツインにした。
本館の1階が新館では5階となっていて最上階になり、ゲストルームは4階から下である。
奈良ホテルは小高い丘に立地していて新館は斜面へ増築されたので、このようになったのだろう。 
ホテルのパンフレットを見ると、斜面を有効活用した「吉野建て」という吉野地方の建築様式だそうだ。

今は解体されてしまっているが、ホテルオークラ本館のロビー階が5Fで、地上階は1Fまであったのが正に奈良ホテル新館と同じ立地条件だったであろうことを連想した。ホテルオークラは、本館4Fと別館B1Fが同レベルで、連絡通路で行き来できるようになっていた。ただし本館側にエスカレーターがあってロビーフロアにつながっていた。

我々は2Fの客室へ案内された。
部屋に落ち着くとどっと疲労が出て来た。夫婦共々日常の運動不足がたたった。歩数計を見ると、前日が11,000歩、この日は約9,000歩を記録している。この頃両下肢外側の筋肉痛が出ていた。痛みは旅行中ずっと続き、簡単には取れないと覚悟していたが、帰ってから翌々日には不思議にもきれいに消えてしまった。

ホテルの和食レストラン「花菊」を7時に予約していたが、30分繰り延べてもらった。
季節限定メニューの「INOKURA」。結婚記念日の食事として予約したので、メニューへ反映されていた。
「INOKURA」は、奈良市のティーファーム井ノ倉製の茶葉を一部に使用したコース。

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写真の上側がメニュー。料理名を縁起の良いものにしている。

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千代久(先付け) フォアグラと南京の二見寄せ(生ハム、クコの実、セルフィーユ(ハーブ)乗せ)

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祝儀肴(前菜) 左から、
海老柴煮(松茸、柚子添え)、千枚数の子かに黄味卸し和え(イクラ、色三つ葉同)、焼き茄子の胡麻浸し

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御吸物 清し汁仕立て(甘鯛新蒸(大根薄切り、三つ葉、人参(形抜き)、柚子を重ねる)、松茸、紅葉麩
崩すのが憚られる趣味の良い盛り付けだ。

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御造里 手前左から、鯛、烏賊、奥はかんぱち 醤油皿の色の薄い方が、月ヶ瀬の緑茶風味の醤油
月ヶ瀬は地名で、ティーファーム井ノ倉の所在地

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家喜物 あわびうに風味クリーム焼き(茶葉をまぶす) 林檎甲州煮、かぼす添え

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御蒸し物 栗饅頭(胡桃、鶏そぼろ)、鼈甲餡、とき山葵

御小鉢 大和まなのお浸し、柚子
写真を撮るのを忘れてしまった。(^^;

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御煮物 金目鯛の焙煎茶煮付け、大根

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御壽物(酢物) 帆立貝酒蒸し、虹鱒の砧巻き、蓮根、胡瓜、右の小皿は緑茶風味ソース

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留め椀 オプションで松茸ご飯にした それと香の物。梅干しに見えるのはコンニャク。

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デザート 楕円形の板チョコレートに金文字でグリーティングが書かれている。

翌日(11月1日)もよく晴れて好天に恵まれた。
朝食はメインダイニングの「三笠」のテラスでいただいた。

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昨年と同じく私はアメリカンブレックファスト、妻は茶粥定食。
上はオレンジジュースとサラダ。蓮根が入っていたのがちょっと珍しい。

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茶粥定食。まだお粥と味噌汁が届いていない。
鰆の煮魚、だし巻き玉子、はじかみ、ひじき煮(人参、油揚げ)、野菜煮物(里芋、人参、いんげん、小帆立、小がんもどき)、胡麻豆腐、香の物(奈良漬け、大根、刻み菜)、小梅干し、塩昆布
茶粥、赤だし(ワカメ、丸麩)

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プレーンオムレツにソーセージ

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トースト立ては奈良ホテル以外では見たことがない。ジャムはスイスのヒーローのストロベリーと地元奈良産富有柿のジャム。

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コーヒーはオムレツの前に出してもらい、この写真は2杯目をいただいた時のもの。
リッツカールトン京都のように淹れ直しではなかったようで、1杯目の味ではなかった。

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テラスの様子。レトロでクラシックな雰囲気がよい。窓越しに興福寺の五重塔が望める。

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テラスからの五重塔。塔の左は工事中の中金堂。

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新館は南に面しており、好天の日は快適である。
レイト・チェックアウトを選択したので、窓際のソファで奈良新聞をひろげた。旅先でご当地の新聞を見るのは格別なものがある。妻は本館のショップへ買い物に行った。
奈良漬け、朝食で出た柿ジャム、奈良ホテルオリジナルコーヒー等を購入した。

午後1時。チェックアウトをして、荷物を預け、奈良国立博物館へ向かった。
(続く) 

2017年11月19日 (日)

「京都・奈良・大阪の旅’17」-2(リッツ・カールトン京都)

リッツ・カールトン京都はオープンして3年半経過しているそうだ。
「サライ」の2008(平成20)年秋の京都特集号付録の京都市街図を見ると「ホテルフジタ京都」となっている。経営が移転して建替えたのかスタッフに聞くと、リニューアルだそうだ。設計には3年かけたそうだ。

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二条大橋から見たリッツ・カールトン京都。地上4階というのは古都京都に相応しいが、他の高層建築が入ってしまうので折角の景観が損なわれている。

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ホテルエントランスへのアプローチ

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エントランス前。

10月31日朝8時前散歩に出た時、若い外国人宿泊客とエレベーターに乗り合わせ、ホテル前の道路には外国人向けと思われる大型観光バスが待機していた。また9時過ぎにレストランで朝食を摂った際も、周囲はほとんど欧米系の外国人だった。
ホテルのスタッフは皆若く、また外国人スタッフもいた。聞くとシンガポール人とのことだった。
サービスは行き届いているかのようで、今一つ不足不満を感じた。
一生懸命努めているのは伝わってきた。特に今回チェックインの際に対応してくれた女性は人柄の良さはこの上なかったが、業務上は未熟さが目立った。
ホテルオークラのコンセプトであるACS(Accommodation  Cuisine  Service)でいうと、すべてが今一歩だと感じた。
よかったのは、朝食だ。内容も充実していて、またここだけはスタッフのサービスも申し分なかった。

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我々のゲストルーム。

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上は外出から帰った時に部屋に届けられていた結婚記念日のプレゼントのマカロン。ピエール・エルメのレシピによるもので、妻によると東京の某ホテルよりもしっとりして美味しかったとのこと。

以下レストランでの食事を紹介したい。
時間的には逆になるが、まず朝食から。
イタリアンレストラン「ラ・ロカンダ」でアメリカン・ブレックファストをいただいた。

スタッフが次々とテーブルに運んできて、サービス付きのビュッフェみたいな感じ。
はじめにミニグラスでぶどうジュースと琉球ビネガー。グラスを氷のボールへ入れてサービス。
そしてオレンジ・フレッシュジュース。
サラダ・バーで野菜と牛乳(これだけはセルフ・サービス)。アボカドのディップがよかった。
コーヒーはブラジル、タンザニアがベースのブレンドとのこと。
フルーツはメロン、オレンジ、苺、ラズベリー、ブルーベリー、ルビー・グレープフルーツ。

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クロワッサン2種。通常のクロワッサンともう一つは表面にシナモン、シュガーをまぶして、中に洋梨他の果物を入れてあった。その上に見えるのはイスパハン・ヨーグルト。共にピエール・エルメのレシピ。
ジャムはストロベリー、ブルーベリー、オレンジ・マーマレード。オーストラリア産。食パンでいただきたかったが叶わず、持ち帰りたい旨申し入れるとミニ紙バッグを持ってきてくれた。

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メインのオムレツ。山梨県中村農場のハーブ卵。色が濃い。黄というよりオレンジ色をしている。オムレツにはハム、マッシュルーム、ほうれん草などの具材が入っていた。

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あとハム(イベリコ豚の生ハム、豚肉・鶏肉のハム)と生サーモン、チーズ(カマンベール、エメンタール(スイス産)、チェダー(アメリカ産))が出た。

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上はイベリコ豚の生ハムのディスプレー。この貯蔵庫はサラダバーにあった。
最後にコーヒーのお代わりを所望した。ややあって届いたが、新たに淹れ直してくれたとのこと。こういう心づくしは滅多にない。この時のスタッフは胸の襟にブドウのバッジを付けていた。ソムリエ資格所有者だ。

「ラ・ロカンダ」は個室に藤田財閥創始者である藤田傳三郎の京都別邸の部屋を移築して使用している。

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「ラ・ロカンダ」。奥が移築された個室。
下は個室の様子。

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ソムリエのスタッフは個室見学も案内してくれた。

以下は前夜(10月30日)の夕食。
日本料理「水暉(みずき)」の会席料理「伯州」をいただいた。

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先付け(甘鯛昆布〆、蕪、あわび茸、土佐酢ほか)

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鱧スープ仕立ての土瓶蒸し(鱧、松茸)
鱧は、時節柄これが最後になるとのこと。たっぷりとした量で、脂がよくのっていた。

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お造里(鯛、鮪、烏賊、縞鯵)、野菜のクリュディテ、山利の諸味噌
カービングした氷を立てたりして、盛り付けが派手でサプライズではあるが、自分の趣味ではない。

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焼き八寸(下左から、栗と胡桃の白和え、かます一夜干し、揚げ銀杏、酢取り蓮根、いくら寿司、胡麻豆腐、車海老、茄子と雲丹)
銀杏と紅葉が効果的に配されて、器の趣味も唯一良かった。

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地鶏ときのこの小鍋仕立て(絹豆腐、エノキ茸、椎茸)、中村農場のハーブ卵
味が濃く、食べづらかった。

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釜炊きご飯、赤出汁、香の物5種
サツマイモ、銀杏、栗、百合根、むかご、といろいろ土鍋に入っていた。

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デザート(生、ロースト無花果、ラズベリー)、柚子ジュース、お祝いの言葉入りホワイト・チョコレートの板
ここでもサプライズ。結婚記念日を祝して、テーブルへ花びらを蒔いてくれた。
そして2ショットのスナップ写真を撮ってくれた。
(続く)